北朝鮮人権問題についての特別講演会 : 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会

北朝鮮人権問題についての特別講演会
日時 9月1日(土)12時半~14時
場所 在日本大韓民国民団中央本部中央会館 8階
(東京都港区南麻布1-7-32)

講演者:
小川晴久(ノーフェンス副代表 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会名誉代表)
「北朝鮮政治犯強制収容所の実態」
チョヘン(証言者、帰国者の兄、チョ・ホピョンと日本人妻小池秀子氏の悲劇を証言)
「在日帰国者の人権問題の告発」

連絡先:民団生活局 電話:03-3454-4916

参加費:無料

上記のような講演会が開催されます。チョヘンさんは守る会初期運動を支えてくださった証言者です。
報道関係の方には取材などでのご協力をよろしくお願いいたします(三浦)


9月1日に講演されるチョヘンさん(証言者)のプロフィールを紹介します。この文章は、守る会関東支部長の佐伯浩明氏が書いてくださったものを多少修正したものです(三浦)

<帰国事業と北の人権を考える>
――講演者・曺幸(チョ・ヘン)さん――

●講演内容を理解するための背景
《曺幸さんの兄・元也さんと日本人妻小池秀子さん一家5人不明の真相究明》
【曺幸さんの略歴】1941年4月10日、在日韓国人の父と日本人の母の間に3人兄妹の妹として新潟市に生まれた。71歳。主婦。北朝鮮帰国者の早期帰還を訴えているNGO「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会(略称・守る会)」の最初期の証言者。北の人権問題を訴えるために会員とソウルに行き、脱北してきたばかりの在日韓国青年・姜哲煥(カン・チョルファン)と北朝鮮青年・安赫(アン・ヒョク)に会い訪日講演を要請し実現させた。自らも何度か帰国事業の真相を証言した。

【曺幸さんの兄・浩平さんと日本人妻小池秀子さん一家5人不明の真相究明】
1962年2月10日の帰国船で、東北大学卒の3つ年上の兄、日本名・山田
元也さん(曺浩平・チョ・ホピョンさん。当時26歳)が、「モスクワ大学留学」という朝鮮総連幹部の誘いに乗り、日本人妻の小池秀子さん(当時23歳)と、新潟港から帰国船で北朝鮮に渡った。元也さんは咸興市の咸興医科大学生理学講座の講師として勤務。2年後には長寿研究所で勤務。咸興での生活中に、元也さんは秀子さんとの間に長男日君(1963年生れ)、長女李花ちゃん(65年)、次女美花ちゃん(66年)を設けた。

【生活が疲弊した後、元也さん1967年から消息を絶つ。両親の無念の逝去】
しかし元也さんからの連絡は「あわれにも小生完全な廃人となりました」「一家は満身創痍の形出るのは苦笑とため息だけです」というわずか5年後の1967年9月27日の手紙を最後に、途絶えてしまう。(『曺浩平・小池秀子書簡集』より。以下同)。また、小池秀子さんの手紙は「私も子供どもたち3人と4人ぐらしになって6年になります。」と二人が引き裂かれた生活を余儀なくされたことが解る1973年7月31日の書簡で終わる。

最後の手づるとなる手紙は、1982年5月17日に筆者名が伏せ字で元也さん一家の知人から新潟市の実家に届いた手紙で、そこには「何もおっしゃらずに祖国短期訪問団に申請してください。」とあった。曺幸さんの両親はそれまでにも何度か親族訪問の訪朝を申請したが、その都度不許可となりこの手紙の時も直ちに申請し始めて許可されたが、直前になり訪朝は取り消されこれを後に一切の連絡が途絶えた。ご両親は無念のうちに相次いで世を去られた。

【守る会とAI、元也さん一家の真相究明を迫る】
1994年2月に結成された「守る会」は、当時会員だった曺幸さんの兄・曺浩平さん一家の救出・救済を求めて「曺浩平さん一家真相究明運動」を進め、アムネスティー・インターナショナル(AI)などと連携を取った結果、AI
は1994年の報告書『北朝鮮、政治囚に関する新たな情報』(AI索引、ASA 24/5/94)の中で曺浩平さんと小池秀子さん一家の消息について「はっきりしない理由で曺夫婦が拘留されたか、または『行方不明』になった可能性があることに憂慮を表明」し、家族の所在情報の公開を迫った。
AIは翌年、北朝鮮当局の通報などを元に報告書『朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)曺浩平さん一家に何が起きたのか』(AI索引 ASA 24/05/95)をまとめて発表した。その主な内容は次の通りだ。

【AI報告書と浩平さん一家5人殺害情報の無惨】
《1995年4月、北朝鮮政府の官吏たちはAIに対し「曺浩平と小池秀子、三人の子どもは、1974年に国外逃亡を試みて殺された。曺浩平は“スパイ”容疑で懲役20年を宣告され服役したが、教科所を脱走、海軍基地に侵入し、警備員を殺したあと海軍の船を奪った。彼とその家族は脱出を試みたとき全員殺された。死体は発見されなかった」と語ったという》
1995年4月に人権問題を話し合うために訪朝したAI代表団に対し、北朝鮮の社会安全部の幹部が政治囚や良心囚について「これらの人たちの多くは全く拘留されていない」し、AIが取りあげた他の事件の情報につき「該当者の特定や所持の調査は不十分にしかやれなかった」と回答したという。しかし1995年7月にAIに寄せられた社会安全部の追加情報はこう告げている。

《曺浩平は、ある外国のスパイを働くために1962年に入国したと語った。1967年に、彼はスパイ容疑で懲役20年の判決を言い渡され、リョンソン(龍城)地区に拘留された。1974年10月23日午後4時、彼は収容所の境界線近くで作業中に脱走した。管理たちによると、そのあと彼は定平郡朝陽里にある妻の家に行った。10月24日午前2時45分、一家全員は徒歩で、何隻かの海軍ボートが繋留されている近くの港に行った。曺浩平はナイフをふるってボートを警備している一人の警備兵を殺し、その男の自動ライフルを奪った。そして曺浩平はとその家族は釣り船に乗り込んだ。逃亡しようとした際海軍の将校たちに銃撃された。家族全員が殺された。さらに、5人の死体はいっさい発見されなかった……》

【曺幸さん、帰国事業の責任と北の人権解放を強く訴える】
曺幸さんは、こうした北朝鮮当局の発表について「兄は誠実な性格であり、スパイができるような人間ではない。まったくの濡れ衣である。兄の無実を訴え、一家の真相究明を求めるとともに、北朝鮮帰国事業のもたらした悲劇について訴えたい。北朝鮮の非道は言うまでもないが、日赤と日本政府などの責任も重大である。記憶事業とは何だったのかその本質を見つめなおすとともに、わずかに残る帰国者、日本人妻の救援、そして世界が北朝鮮の独裁体制を批判し、すべての北朝鮮民衆の人権解放のために動くことを心から願う」と主張されている。


北朝鮮人権問題についての特別講演会 : 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00883



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