小川晴久「北朝鮮 いまだ存在する北朝鮮強制収容所」出版記念講演(NO FENCE) : 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会

小川晴久「北朝鮮 いまだ存在する北朝鮮強制収容所」 出版記念講演

日時

2012年12月15日(土) 午後13時~16時30分(予定)

場所 人権ライブラリー 所在地 東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル4F
電話番号 03-5777-1919
最寄駅 JR山手線・京浜東北線/東京モノレール 浜松町駅
    (金杉橋口から徒歩7~8分、北口から徒歩9~10分)
都営三田線 芝公園駅 (A3出口から徒歩3~4分)
都営大江戸線・浅草線 大門駅 (A3出口から徒歩4~5分)

内容

①会寧22号収容所『閉鎖』の真相に迫る
 元警備兵 安明哲氏 来日 最新衛星写真を解析

②証拠隠滅のための大量飢餓殺人か?
 -金正恩と収容所- 報告 宋允復

③講演『北朝鮮 いまだ存在する強制収容所』
  -廃絶のために何をなすべきか-
  1994年より北朝鮮強制収容所の廃絶を訴え続けた小川晴久の著書が草思社より出版されました。国際社会の目が北朝鮮強制収容所に向き始めた今、改めて「何をなすべきか」思うところを語ります。

④ディスカッション
  参加各位と腹蔵なく意見を交換したく思います。

主催 ノーフェンス(北朝鮮強制収容所をなくすアクションの会)
http://nofence.netlive.ne.jp/


守る会の創設者のお一人であり、名誉代表でもある小川晴久氏が新著を出版されました。アマゾンなどでぜひお求めください。

北朝鮮 いまだ存在する強制収容所
―― 廃絶のために何をすべきか
小川晴久 著

山の中の〝アウシュヴィッツ〟に今も20万の人々が囚わわれている! 北朝鮮の体制を支える残酷な施設の実態を明らかにし、廃絶へのロードマップを示した瞠目の書。
定価 1,995円(本体1,900円)初版刊行日 2012年11月30日

小川晴久

東京大学名誉教授。NO FENCE(北朝鮮強制収容所をなくすアクションの会)副代表。北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会(「守る会」)名誉共同代表。梅園学会代表委員(会長)。1941年岡崎市生まれ。東京大学文学部、同人文系大学院を経て、東京女子大学で8年間教鞭をとる。その間、洪大客研究のため韓国に留学。80年より東京大学教養学部で21年間教鞭をとり、2001年から10年まで二松学舎大学に勤務、現在に至る。専攻は東アジア思想史(三浦梅園および東アジアの「実心実学」研究が中心)。著書に『三浦梅園の世界』『南の発見と自立』『朝鮮文化史の人びと』(以上、花伝社)、共訳書に『北朝鮮 隠された強制収容所』(草思社)などがある。

http://www.soshisha.com/book_search/detail/1_1938.html


小川氏は、この運動当初より、北朝鮮の政治犯収容所の問題に、特に左派、リベラル派の方々が注目し、その廃絶、せめて改善を求めて声を挙げること、それはかって北朝鮮を、情報不足とはいえ一時的に支持してしまった自分たちの世代の責任ではないかと主張してこられました。特に小川氏が訴えたのは、今や多数出版されている、北朝鮮政治犯収容所の実体験者(囚人、看守など)の証言の書を手に取ってほしい、彼らの証言を聴いてほしいということでした。

小川氏はマルクス主義をその青年期の思想的出発点とし、また、戦前の日本の歴史、さらに近代日本史にたいし批判的な立場から自らの思想をスタートさせました。現在に至るまで、氏はその基本的なスタンスについては全く揺らぐところはありません。しかし、同時に、90年代末に、実際に在日コリアンの方々が、その北朝鮮への帰国者家族が収容所で殺されて行ったことを告白し、この人権問題、それこそ生命が今奪われている危機を訴えたとき、一時的ではあれ、社会主義国として、中ソ、そして北朝鮮の政府を心情的ではあれ支持してきた自分の責任を深く感じ、この運動に立ち上がられたのでした。

その小川氏にとって常に無念なのは、日本のマスコミであれ、左派・リベラルであれ、この北朝鮮の収容所問題についてはあまり積極的な発言がみられないこと、保守派がこの問題を語るときは、時として人権改善を求めるよりは単なる政治的北批判に使われているように思われることでした。その怒りと悲しみ、そして自らの過ちへの深い後悔の念、さらに、最近国際的人権団体が次々と立ち上がり、ついにこの北朝鮮収容所問題が関心を呼び起こし、この闇に閉ざされた地獄に光が差し込む可能性が見えてきたことへの希望が詰まっている一冊です。

正直、私はいくつかの点、特に北朝鮮の歴史についての評価については著者と意見を異にしています。しかし、北朝鮮問題を語るとき、少なくとも今この時も強制労働の中で殺されて行く囚人たちに眼も向けようとしない議論は、いかなる意味でも「人道」「人権」そして著者が幾度も強調する「朝鮮民族への愛」とは無縁だという確信を持たせてくれる一冊として、ぜひ皆様にもお勧めしたいと思います。(三浦)


小川晴久「北朝鮮 いまだ存在する北朝鮮強制収容所」出版記念講演(NO FENCE) : 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00933

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