134人のノーベル賞受賞者から、習近平中国党書記への公開書簡 : アムネスティ日本

ノーベル賞受賞者・劉暁波の釈放を要請する

2012年12月4日

中華人民共和国
中国共産党中央委員会総書記
習近平閣下

拝啓

閣下が中華人民共和国の主席就任への第一歩を踏み出されたことで、私たちは斬新な指導力と新しい着想を歓迎したく、筆を取りました。

この機会をお借りしまして、閣下にノーベル平和賞受賞者としてはただ一人、獄中にいる劉暁波博士と、軟禁中である妻の劉霞さんの解放を強く要請するしだいです。

貴国政府は2009年12月25日、高名な知識人であり民主活動家である劉博士に対し、「国家転覆扇動罪」で11年の刑を言い渡しました。容疑は、博士が政治関連のエッセーと共著「08憲章」で、人権と自由と民主主義の原理に基づいた平和的政治改革を中国にもたらそうと呼びかけたことです。

ノルウェーのノーベル賞委員会が劉博士に平和賞を授与して間もなく、劉霞さんは自宅軟禁に置かれ、起訴もなく法的手続きも許されず、2年間外部との連絡を絶たれたままです。専門家からなる、独立かつ中立的機関である国連恣意的拘禁に関する作業部会は、劉夫妻の継続的な身柄拘束は国際法に違反するという見解(No.15-16/2011)を発表しました。にもかかわらず、事態は未解決のままです。

あらゆる専門分野にまたがる私たちが、ノーベル賞受賞者として認められた際立った要素は、私たちが人類の進歩に向けて私たちなりに貢献するために、自らの知的自由と創造性という力を標榜してきたことです。

国家が思想の自由や結社の自由を制限すると、人間の革新的発想や活動に必ず悪影響をもたらします。実際に貴国はノーベル賞公式サイト(www.nobelprize.org)へのアクセスを遮断してしますが、私たちノーベル賞受賞者はこのことに心を痛めています。

胡錦濤前国家主席が2011年に米国を訪問した際、「中国での人権についてはまだやるべきことがたくさんある」と認められました。私たちはこうした率直な評価を歓迎します。同時に、中国の新指導部が人権問題の存在を認めるだけにとどまらず、この重要な機会を逃さず、すべての中国の人びとの基本的権利を保障する具体的な方策を講じることを希望します。その第一歩として不可欠なことは、ただちに無条件で劉暁波博士を釈放し、劉霞さんの軟禁を解くことです。

敬具

※アムネスティは1977年の受賞者として、ともに署名しています。

ノーベル賞受賞者134名


134人のノーベル賞受賞者から、習近平中国党書記への公開書簡 : アムネスティ日本
http://www.amnesty.or.jp/news/2012/1210_3687.html



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