【報告と動画】アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」

アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」

2014年2月22日、大阪、堺市民会館にてアジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」が開催され、会場はほぼ満員の250名が参加しました。

最初に古川事務局長から開会宣言と諸注意がなされたのち、本日初めての関西講演会について協力いただいた諸氏への感謝の念が表され、当日会場に参加された堺維新の会の市議が紹介されたのち、ペマ・ギャルポ会長より開会挨拶がなされました。

ペマ会長は、未だ21世紀になっても、アジア人がアジアを支配し、植民地化しているという悲惨な状態が続いていること、中国は今「中華大民族」という言葉のもと、アジア諸民族ならびに沖縄までも支配下に置こうとしていることを批判しました。そして、自分たちは、総てのアジア諸民族に民族自決権を持ち、自分の運命を自分で決められるようになるまで、この運動を継続していくことが、アジアのための、アジアの独立の為に命を捧げた人たちの意志を実現する事になると挨拶し、わが団体が社団法人となり、今後は東京だけではなく、日本全国に、ここ堺市をはじめ講演会を行っていきたいと述べました。
そして、チベット人としてぜひ語っておきたいこととして、日本と南アジアとの関係は、チベットを探検した河口慧海が始まりであり、その河口氏の出身地である堺でこのような講演会ができることを心から喜んでいると述べました。

アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」
ペマ・ギャルポ会長

続いて、石平氏が登壇。基調講演「中国の脅威とアジアの自由」が行われました。
石平氏は、よく中国は歴史が長いという人もいるが、それは今の中国政府とは何のかかわりもない話だと切り出したうえで、中華人民共和国の前には中華民国という国があったが、その中でソ連の支持を受けた形で内戦をおこし、最終的に勝利して権力を握ったのが中国共産党だと述べました。つまり、中華人民共和国という国は、国民の選挙などの民主的手続きで成立した国ではなく、反乱軍が武力で作り上げた軍事独裁政権であることが本質であることを指摘しました。

もう一つ中華人民共和国の特徴は、三権分立が存在せず、警察も、テレビ局の報道も、総てを共産党が握り、政治だけではなく社会を全面的に共産党が握って国民を支配していることであり、このことを決して忘れてはならないと述べました。

そして、この共産党の約60数年の支配により、中国人民は独裁恐怖政治により支配されてきた、それにより、特に毛沢東時代20数年間の間に、何の罪のない余りにも多くのひとが殺されたり、自殺に追い込まれたりした、ある亡命知識人が語っている所では、毛沢東の支配のうち中国にとってプラスになったいいことはただ一つしかない、それは、彼が死んだことで、それ以外は何も中国人にとっていいことはないとすら述べていると語りました。

石平氏は、中国人民に対してだけではなく、毛沢東時代に積極的に進められたのは対外侵略、帝国主義政策であり、まず、中華人民共和国が建国してすぐ、毛沢東はチベットという独立国に対し侵略を開始した。そしてチベットは残念ながら、それまで独立はしていたがある意味平和国家だったので、中国の侵略を許してしまった。そして、ウイグル、東トルキスタン、南モンゴルにも侵略して支配下に置いたと、中華人民共和国は当初から侵略帝国主義国家だったことを指摘しました。

そして、1976年毛沢東が死んだ後、鄧小平が彼に代って最高指導者となるが、彼は実は私と同じ四川省の出身だと石平氏は述べ「四川省にはいい人もいるが悪い人もいる」と聴衆を笑わせた上で、鄧小平は改革開放路線を打ち出したが、その狙いは、中国を経済的に立て直すことと、外国から資金や技術を導入することだった、それはどこの国かというと、まさにここ日本がその一つだったと述べました。1980年代、世界の先進国で豊かな経済大国だった日本に目をつけ、その中で、78年に訪日した時に、表面的とはいえ、戦争の事や歴史の事はすべて水に流すような親日的な発言を行った。しかし勿論この発言は本音ではなく、その後中国が経済的に回復してからは、毛沢東時代以上に歴史問題を中国は外交カードにするようになると指摘しました。

アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」
石平氏

もう一つの鄧小平の政策は、中華帝国という国が本格的な侵略、特に海上の侵略を進めたことで、80年代半ばから海洋戦略の長期的なチームを作り、その実現に向けて進んでいると述べました。それが海軍力増強であり、その戦略は簡単に言えば、南シナ海、東シナ海、西太平洋を中国海軍の支配下に置くことが狙いであり、それは資源のない日本にとっては、中国が南シナ海、西シナ海を支配すればそれで日本は事実上中国の支配下に置かれてしまう。その意味では、シーレーン、海こそ日本の生命線であり、鄧小平以来の中国の戦略は、日本の生命線を支配することであり、それにより日本を属国化させることだと指摘しました。その意味で、中国こそ我々の最大の脅威であると述べました。

この路線の上に中国の尖閣侵略があり、それは海の支配という中国の戦略目的の一つであること、この危険性を最も認識しているのは日本以上にフィリピンで、フィリピンの大統領が、今の中国の姿勢をヒトラーと同じだと述べたけれども、これは客観的に全く正しい事だと石平氏は述べ、さらに、安倍首相が日中関係を第一次世界大戦当時にたとえたことを引用、自分としてはこのたとえは違うと思う、むしろたとえるのならば、日本と中国の関係は、第二次世界大戦のイギリスとナチス・ドイツの関係に近いと述べました。イギリスの弱腰外交、融和外交がナチスの侵略を利したことを歴史の教訓として忘れてはならないと述べました。そして、今、日中関係の改善を優先せよという論者や野党が、如何に中国政府の本質を分かっていないか、現在のヒトラーの暴走をどう止めるかという戦略を考えるべきなのだと指摘しました。

憲法問題や集団的自衛権の問題も、この視点から考えなければならない、戦後の平和憲法は、平和をいかに守るか、あえて言えば、力を持つことで平和と国を守るという発想がかけていること、仮に中国の習近平政権に対して平和を守らせるためには、仮に日本に戦争を仕掛けたら自分たちがひどい目に合う、激しい反撃を受けるという力を示すしかない、そのためには、日本が戦後の憲法を改正、本当は破棄して日本国民自身の手による憲法を作らない限り、日本の自由、繁栄、民主主義を守れないということを認識しなければならないと講演を結びました。


続いて、前衆議院議員の長尾敬氏が紹介されたのち、休憩をはさんで、西村慎吾議員が登壇しました。西村氏は「我が国の志とアジアと人類」というテーマで講演を行い、まず、大東亜戦争の意義について触れました。

そして、西村氏は石平氏の講演を引き継ぎ、中国は現在尖閣単独を取りに来ているのではなく、彼らの目的は西太平洋の支配であること、先の東日本大震災の時に支援物資はどこから来たか、まさに西太平洋であると述べました。そしてそれは阪神淡路大震災の時も太平洋から来たと指摘、この海を中国共産党に取られたら、我が国のように南北に長い国は直ちに分断される。中国共産党が、名古屋に大きな大使館を置きたいとか、新潟に置きたいとかいうのも、この海上戦略の不可分なものだと述べました。

そして、日本のうばわれた志という面に触れ、戦後、アジア、アフリカの独立は大東亜戦争によってなされたことに触れたのち、明治維新の折「五箇条の御誓文」が発出され、そこで日本の基本の志が示されたと述べました。
その誓いとは、「我が国未曾有の変革を為さんとし、朕、躬を以て、衆に先じ、天地神明に誓ひ、大いに国是を定め、万民保全の道を立んとす、衆亦此の趣旨に基づき協心努力せよ」であり、これこそが明治の日本精神である、戦後教育は、「五箇条の御誓文」の「広く会議を起こし万機公論に決すべし」から始まる「五箇条」を教えるが「御誓文」は教えない。しかし、この「御誓文」こそ、天皇が天地神明に誓われるという我が国の改革のあり方を示し、我が国の新時代の「志」を鮮明にする最も肝心なものなのだと強調しました。

ここに明らかにされた志「万民保全の道を立てる」ことであり、この精神に基づき、明治以後の日本国民は、台湾の民生向上、朝鮮半島の近代化、アジアの民主化支援、そして野口英世に代表されるアフリカでの現地病との戦いなどに一躍参加していったと述べました。

そして日本政府がこの志に沿って行ったことは、西郷隆盛の同志である佐賀の副島種臣外務卿が、明治五年、ペルーのマリア・ルース号が多数の清国人奴隷を積んで横浜港に入港した際、国際非難を断固はねのけて清国人奴隷二百二十九人を全員解放した。世界は国際裁判所で日本を非難したが、それに対しても断じて言動で打ち勝った。これはまさに世界的な事件であり、我が国はこのことを記憶にとどめなければならない。そして同時に副島種臣が、明治六年、清国皇帝が各国の大使に強要している、中華秩序の象徴というべき、膝を地に付けた礼を断固として拒否し、普通に立ったまま清国皇帝に礼をした、これも、国威を守り、かつ平等対等の関係を求める志の象徴でもあったと述べました。

アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」
西村眞悟氏

この志は、昭和になってからは満州国建国にも表れた、当時の満州はまさに無秩序でゲリラや馬賊がはびこっており、そこに治安と平和をもたらしたのは日本軍だった、このような「人道的作戦」を日本は一国で行った、だからこそ満州は多くの人口が増え、漢人自身が流入していったと述べました。

大東亜戦争、特にその南方におけるアジアの独立とインド独立への支援は、残念ながら敗北に終わったけれども、それによって多くの独立がなされた、日本のマスコミはシナ朝鮮の日本批判をオウム返しのように紹介するが、アジア全体を見れば、むしろ少数派にすぎないと述べ、大東亜共同宣言の声明は、まさに人種差別撤廃を訴えた普遍的な声明だと述べました。

そして、日本は大東亜戦争に敗れたけれども、志は消えていない。昭和天皇は昭和二十一年一月一日に発せられた「新日本建設に関する詔書」において、冒頭に「茲に新年を迎ふ。顧みれば明治天皇明治の初め国是として五箇条の御誓文を下し給うへり」と書き出されて御誓文の五箇条を示し「叡旨公明正大、又何をか加えん、朕は茲に誓いを新たにして国運を開かんと欲す。」とされ、五箇条の御誓文に従って我が国運を開くことは「独り我が国のみならず全人類の為に、輝かしき前途を展開せらるることを疑わず。」と国民と世界に告げられた、これは、明治の志をこれからも日本国は引き継ぐと宣言されている、このお言葉を「人間宣言」などと誤解しているのが戦後であり、本当は引き継がれている志を見失っていることが戦後日本の根本問題だと述べました。

その上で明治天皇が五箇條の御誓文とともに下された直筆の手紙から「明治天皇の「今般朝政一新の時にあたり天下億兆(国民)一人もその処を得ざる時は皆朕が罪なれば、今日の事朕自ら身骨を労し心志を苦しめ艱難の先に立ち、いにしえ列祖(皇祖皇宗)の尽させ給いしあとをふみ治績を勤めてこそ始めて億兆の君たることに背かざるべし」「朕ここに百官諸侯と広く相誓い列祖の御偉業を継述(継承)し、一身の艱難辛苦を問わずみずから四方を経営し汝億兆を安撫し、遂には万里の波濤を拓開し国威を宣布し天下を富岳の安きに置かんと欲す」というお言葉を紹介し、昭和天皇のお言葉はこれを引き継がれたものであること、日本の明治の歴史が現代まで直結していることを指摘しました。

そして、この精神を引き継ぐのならば、まさに日本の目指すべき道は、中国共産党の打倒と、それに苦しめられている、チベット、ウイグル、モンゴルらの諸民族の解放を計り、以てアジアに「万民保全の道を立てる志」を明確な国策として掲げそれを実践に移さねばならないと指摘しました。
その上で、今中国共産党をここまでモンスターにしてしまったのは日本の支援であり、また、北朝鮮の拉致を許し、また核ミサイルを作らせてしまったのも戦後日本の誤った平和主義に問題があった。いま歴史に学ぶのならば、チャーチルの回顧録を読んだ方がいい、チャーチルは、戦争を防ぐためにもドイツに対し強硬な姿勢を取り、イギリスは軍備を拡大しなければならないと説き、第一次世界大戦の悲劇から厭戦気分と平和主義が周流だったイギリスでは、狂的なタカ派と批判され孤立した。しかし、チャーチルはイギリスが強い姿勢を示し、軍隊を強化すれば、ヒトラーの配下の軍人たちが、戦争を避ける気になり、ヒトラーにそう進言することを期待していた。これと同様、今中国に対ししなければならないのは、急激な軍備拡張であり、人民解放軍の将軍たちが、日本と戦っては損だという意識を持たせねばならないのだと指摘しました。そして中国は今、未確認情報だが、空軍パイロットの資格を厳しくしかなりのパイロットの資格をはく奪した、これはおそらく、亡命を防止するためであり、中国政府は自国軍の空軍の将校を信じられなくなっている。この一つに例をとっても、日本が強力な軍備を持つことで相手を動揺させられると述べました。

西村氏は最後に、憲法問題はあくまで現実のものとして考えねばならない、学術論争ではない。憲法改正まで自由がかかっていてはミサイルが飛んできたとき、いざ侵略が起きた時対応ができない。法律論や学術論争は自由にやっていいが、国を守り、国民を守るためには、現実の場では自由に軍も政治家も行動せねばならないと述べました。

その後、アジア自由民主連帯協議会専務理事のイリハム・マハムテイ氏、常務理事のオノホルド・ダイチン氏がそれぞれの立場から挨拶し、関西での最初の協議会講演会は閉会しました。(文責 三浦小太郎)

アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」
イリハム・マハムティ氏

アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」
オルホノド・ダイチン氏

アジア自由民主連帯協議会二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」
司会 古川郁絵事務局長


【動画】

【音声修正版】二周年関西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」講師石平氏、ゲスト西村眞悟氏
http://www.youtube.com/watch?v=gtcvGzHfrWA

※音声を提供していただき修正版として再公開しました。今回は大変ご迷惑をおかけして­しまい申し訳ありませんでした。

2014年2月22日、大阪、堺市民会館で行われたアジア自由民主連帯協議会二周年関­西記念講演会「中国の脅威とアジアの自由」の動画です。

・開会の挨拶
ペマ・ギャルポ(アジア自由民主連帯協議会 会長)

・メッセージ
西村幸祐(副会長)

・基調講演
石平(評論家)
西村眞悟(衆議院議員)

・登壇
イリハム・マハムティ(日本ウイグル協会 代表)
オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党 代表)

・司会
古川郁絵(事務局長)

※次回講演のお知らせ
宮脇淳子先生講演「20世紀のモンゴル民族運動と日本」
3月15日 東京 神田ビジネスセンターANNEX
主催:南モンゴル文化促進会
共催:アジア自由民主連帯協議会
http://lupm.org/japanese2/?p=437

制作・協力 ラジオフリーウイグルジャパン
http://rfuj.net



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