飯塚繁雄代表が国連人権理事会でスピーチ : 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

 3月17日、国連人権理事会で飯塚繁雄家族会代表がスピーチを行った。拉致被害者家族が人権理事会そのもので発言をするのは初めてのことだった。増元照明家族会事務局長も政府代表として飯塚さんに付き添った。また、傍聴席には韓国、タイ、ルーマニア、米国の拉致被害者家族も姿を見せ、拉致は全世界国民に対する重大な人権侵害だと言うことをアピールした。

同日、北朝鮮人権調査委員会が同理事会に、拉致を含む北朝鮮の人権侵害が「人道に対する罪」と断定した報告書を提出した。それを受けてカービー委員長らが出席する人権理事会が開催されたが、飯塚代表はその会合で日本政府代表団の一員として以下のスピーチを行った。スピーチの途中で北朝鮮大使が、机をたたいて飯塚さんの発言資格について異議申し立てをした。しかし、議長が正式に日本政府代表として登録されていると申し立てを一蹴した。北朝鮮大使は飯塚代表のスピーチの途中で議場を退席した。出席国大使らは北朝鮮大使の言動を見て、話し合いを拒否する頑なな姿勢に反発を高めたという。


飯塚繁雄代表の国連人権理事会スピーチ

私は飯塚繁雄と申します。

日本政府代表団の一員としてお話しさせていただきます。

私の妹、田口八重子は1978年に日本国内から拉致されました。当時、妹には2歳の娘と1歳の息子がおりました。

妹は工作船で北朝鮮の港に着いた直後に、自分には幼い子どもがいるから日本に返して欲しいと必死で頼んだといいます。妹は1987年、北朝鮮が起こした大韓航空機爆破テロ事件の犯人に日本語や日本の習慣などを教える教師をさせられていたことが分かっています。

 今回の報告書に妹のこと、それ以外の日本人や他の外国人拉致被害者のことが詳しく書いてあります。

北朝鮮による拉致被害者は,韓国,タイ,レバノン,ルーマニア、中国マカオなど複数の国にまたがっています。3月3日に、そうした世界中の拉致被害者家族が東京に集まり、愛する家族を取り戻し、北朝鮮の人権問題を解決するためにこの重要な報告書を活かして我々が今後何をするべきかを議論しました。

全世界の拉致家族を代表して,世界規模の拉致を網羅した報告書を取りまとめていただいた,COIのカービー委員長,マルズキ委員そしてビセルコ委員に感謝します。ぜひすべての拉致被害者が家族の元に返り、北朝鮮の住民が人間の尊厳を回復できるように皆さまの一層のご努力をお願いします。

以上


飯塚繁雄代表が国連人権理事会でスピーチ : 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
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