【声明】ウルムチ虐殺事件から6年 中国のウイグル弾圧に抗議する日本ウイグル協会声明

 2009年7月5日、平和的な抗議デモを行っていたウイグル人に対し、中国政府の弾圧と虐殺が繰り広げられたウルムチ虐殺事件から6年を迎えます。当時、6月26日に広東省で漢民族によるウイグル人への大規模な襲撃事件が発生、ウイグル人はこれに対抗して平和的な抗議デモを行っただけなのに、中国政府は武装警察や軍隊を動員して、身を守る手段もないデモ隊に発砲し、無慈悲な暴力を加えました。犠牲者の数は数千人の規模に及ぶと考えられています。
 中国政府が犠牲者数を197人と発表、しかもそのほとんどが漢民族だったとしていますが、これが虚偽であることは、RFAをはじめとする様々な現地からの証言で明らかです。そして、逮捕された人々には拷問や虐待がくわえられ、少なくとも8名が正式な裁判もうけずに処刑されています。

 そして、この虐殺事件後、中国政府は事実上ウイグルを戒厳令下に近い軍事制圧下におき、多数の若者が強制的に拉致されていきました。彼らは今も尚行方も安否もわからず、両親は中国政府に子供を返すよう訴え続けています。 このような行為は、中国政府が常任理事国を務める国連の基本原則である世界人権宣言にも違反するものであり、現代世界において許されてはならないはずです。

 しかし、中国政府はその後もウイグルに対する弾圧を強化し、信仰や伝統文化を迫害、昨年7月28日にはヤルカンドにおいて、単に民族伝統であるスカーフを着用しただけのウイグル人家族を射殺、抗議する民衆を再び千人規模で虐殺しています。私たちはこのような中国政府の姿勢は、まさに民族浄化、民族絶滅政策に他ならないとものと考え、以下の点を中国政府並びに国際社会に訴えます。

1、中国政府はウイグル人に対する弾圧を直ちに停止し、強制的に拉致した人々を釈放せよ。

1、国連並びに、自由と民主主義を尊重する国際社会は、中国がウイグルで行っている人権弾圧に対し、国際的な調査団を派遣して実態を調査してください。また、中国政府がその調査団を受け入れない場合、国連憲章と世界人権宣言への違反として、中国政府は常任理事国の権利を失うことを通告してください。

1、日本政府は中国政府に対し、人権外交の立場から、ウイグルにおける民族虐殺に抗議し、人権の改善を要請すると共に、仮に中国政府が拒否した場合は、現在行っている経済支援、技術支援などを停止せざるを得ないことを通告してください。

2015年7月2日
特定非営利活動法人 日本ウイグル協会

※PDFファイル(351KB)
http://uyghur-j.org/statement/20150705_urumchi.pdf


ウルムチ虐殺事件から6年 中国のウイグル弾圧に抗議する日本ウイグル協会声明
http://uyghur-j.org/japan/2015/07/20150705_urumchi/

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