北京2022年冬季オリンピック開催に抗議する声明文 : アジア自由民主連帯協議会

北京2022年冬季オリンピック開催に抗議する声明文

 去る7月31日、国際オリンピック委員会(IOC)の総会がマレーシアのクアラルンプールで開催され、中国の北京市がカザフスタンのアルマトイを抑え、2022年冬季オリンピック開催地として決定しました。私達は、オリンピックの本来の価値観であるはずの平和と人権の価値観を踏みにじっている中国におけるオリンピック開催に強く抗議いたします。

 2008年、北京は夏季オリンピックを開催しました。その時点でのチベットやウイグルにおける自由と人権改善を求める運動に対する中国政府の残酷な弾圧、世界各地で彼らを支援するための自発的に生じた聖火リレーへの抗議行動などは、オリンピック委員会の方々も未だ記憶に新しいはずです。

 かって1980年に行われたモスクワ・オリンピックは、1979年のソ連によるアフガニスタン侵略を理由に、民主主義国の多くがボイコットいたしました。スポーツと政治は直接的には無関係かもしれません。しかし、他の独立国を侵略し、自国の国民に言論、信仰、表現の自由も存在しない一党独裁国家でオリンピックが行われることは、その独裁政権の行為を国際社会が正当化することに他ならないはずです。

 2008年の北京オリンピック開催に際し、これが中国における人権改善や民主化をもたらすと期待する声もありました。しかし、現実は全くその逆でした。中国政府は、オリンピック開催後から現在に至るまで、南モンゴル、ウイグル、チベットにおける人権弾圧と民族虐殺政策をますます強めています。昨年のウイグルのヤルカンドにおける虐殺、相次ぐチベット僧の焼身抗議にもかかわらずダライラマ法王との対話を拒否し続ける姿勢、南モンゴルにおけるモンゴル人の土地収奪と環境破壊、そして民主化運動への弾圧、人権派弁護士の逮捕、さらには東シナ海・南シナ海における露骨な覇権主義など、いかなる意味においても中国政府の現在の姿勢は、オリンピックを開催する資格を認められる体制ではありません。

 また、北京における雪不足の問題について、中国の招致委員会は、人工雪での調整が可能だと主張しています。しかし、本来のオリンピックの歴史と精神を思い起こせば、自然そのままの環境を尊重し、冬季オリンピックは降雪量の多い地域で開催するのが当然であり、人工雪を降らせるなどという行為はその精神に反することです。また、人工雪を降らせるという発想自体が、自然環境を人為的に破壊し、しかも北京市民の交通の便や様々な日常生活を困難にする非人道的な行為に他なりません。

 私達は2022年の北京冬季オリンピック開催に抗議し、IOCならびに国際社会に対し、以下の3点を要請いたします。

1、IOCは、北京における2022年の冬季オリンピック開催を直ちに見直してください。仮に開催を認めるならば、中国が一党独裁体制から民主主義体制に移行し、各民族の民族自決権を承認することをその前提条件としてください。

1、自由と民主主義、そして人権と民族自決権の価値を尊重するすべての国家ならびに団体並びに個人は、独裁政権下における北京オリンピック開催に抗議の声を挙げてください。

1、日本政府は、中国政府に対し、北京オリンピックに日本国選手団が参加するためには、中国の民主化と人権改善、そして各民族への弾圧を直ちに停止する事が必要だと明言してください。

2015年8月9日

一般社団法人 アジア自由民主連帯協議会
会長 ペマ・ギャルポ


※PDFファイル
http://freeasia2011.org/statement/20150809.pdf



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