RFA 2012.06.29 | 翻訳・掲載:2012.07.10
http://www.rfa.org/uyghur/xewerler/tepsili_xewer/500-dollar-06292012193209.html
※写真あり
中国の警察隊がウルムチ事件直後に55歳の無実のウイグル人女性ラビグリ・ヤスンさんを銃で撃って重傷させ、それが警察隊による犯罪であったことが判明した後も責任を取らず放置した事実が最近RFAによって世界に知らされていた。
RFAの報道によりこの悲惨な事実を知ったアメリカ在住の一人のウイグル人は、ラビグリさんが中国の暴力警察の暴走のせいで仕事する能力を失い、更には治療を受けるために経済面で困っていることを考慮し、彼女に500ドルを送金していた。無実なのに警察隊に銃で撃たれ、その後まともな治療の保障もないまま放置された、ひいては関係政府機関らに訴えても相手にされなかったラビグリさんは、海外からの500ドルの送金を受け取ってから突然中国当局の関心を集めるようになった。RFAが入手した最新情報によると、500ドルの送金を受け取ってから各階級の警察当局から派遣された警察らが彼女のところにやってきた。その中には、ラビグリさんのお見舞いを演じた者もいれば、海外と接触しないよう脅迫した者もいたと言う。
ラビグリさんがRFAに明らかにした情報によると、500ドルの送金を受け取ってから、ウルムチ市天山区警察署の警察官と称する一人の警察が自宅にやってきて、彼女をお見舞いに来たと説明し、中国当局に対する要求を聞かせてほしいと求めたと言う。これに対し、ラビグリさんはこれまで酷い扱いを受けてきた警察らに回答することを拒否し、自宅から出ていくよう求めたと言う。その翌日、ウルムチ市Bahuliang警察署から二人の警察が自宅にやってきて、海外からの送金の件について尋問した。更にその翌日になると、北京から来た警察官と称する別の警察が自宅にやってきて、海外からの電話に応じないよう強要したと言う。
ラビグリさんは、これらの警察に対し、真っ先に無実の自分を銃で撃った警察を処罰すること、完全に治るまでの治療を保障すること、これまでの経済・精神面での損害に対する賠償を払うことを要求した。そして、これらの要求が全て満たされ現実のものとなった時に、自分も他人の支援などを必要としなくなるし、自分を取材したがる電話なども自然に消えていくと主張したと言う。
ラビグリさんは更に、自分が刑務所附属病院にいた際に数々の悲劇を見聞きしたが、時が来たらそれらの悲劇も世間に暴くことも拒まないと語った。
ラビグリさん:海外からの500ドルの送金が暴力警察らを震わせてしまった : 世界ウイグル会議
http://www.uyghurcongress.org/jp/?p=4616