守る会パンフレット「朝鮮学校の秘められた目的・知られざる実態」発行 : 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会

昨日、東京、大阪の同時記者会見にて、私たち守る会は、下記内容の朝鮮学校の実態を告発するパンフレットの発行を発表いたしました。ここで引用したのは第一部の部分ですが、第2部、3部ではさらに詳しく実例を挙げて学校内容を批判しております。

このパンフレットをご希望の方は、メール miurakotarou@hotmail.com にお名前、送り先、希望冊数をお送りくだされば、一部500円にて送らせていただきます。もしくは、守る会関西支部 大阪府八尾市西山本町7-6-5-3階 電話0729-90-2887 メール kalmegi@gmail.comにご連絡ください(三浦)


金日成将軍様のお言葉にしたがい、朝鮮総連が管理する朝鮮学校の秘められた目的・知られざる実態

朝鮮学校への財政支援は許されない!!

在日の子供たちを危険な「主体(チュチェ)思想」による洗脳から守るために
☆在日朝鮮人から見はなされた朝鮮学校は、金日成・金正日への絶対忠誠の教育を止め、あるべき民族教育の場に立ち返れ!
☆朝鮮労働党の日本組織「学習班(組)」と朝鮮総連・朝鮮青年同盟・少年団の組織に組み込まれた朝鮮学校を正そう!

第1部 朝鮮学校の教育をめぐる問題の焦点

はじめに

 日本には朝鮮学校とよばれる学校があります。幼稚園を除いて、朝鮮初級学校、朝鮮中級学校、朝鮮高級学校、そして朝鮮大学校です。それぞれ小学校、中学校、高等学校、そして大学に相当するレベルにある学校です。呼び方がすこし違うのは、朝鮮学校は「学校教育法」の第1条で定められた「学校」ではないからです。そこで定められた学校(「1条校」という)以外は、「小学校」「中学校」「高等学校」「大学」と名づけることは許されていません。ですから、朝鮮学校はそれぞれ「初級学校」「中級学校」「高級学校」「大学校」と名づけているのです。

では、なぜ朝鮮学校は1条校ではないのでしょうか。それは1条校となることによって義務付けられる教育関係法規や文科省の規制を受けたくないために、朝鮮学校が規制の少ない「各種学校」となることを選んでいるからです。こうすることで朝鮮学校は、教員資格も教科書も教育内容も、1条校よりずっと自由に、自分たちの思うように決められるのです。

そして、このことによって朝鮮学校には、子供たちの教育に重大な問題が生み出されています。その問題を明らかにするのがこの一文の目的です。
なお、各種学校とは、簿記、語学、自動車、バレエ・ダンス、予備校、医療・看護、理美容、裁縫・デザイン、料理などの学校です。これらの学校には、日本政府や地方自治体が財政支援する義務は全くありません。

朝鮮学校めぐる問題の焦点

子供たちの発達を考えたとき、見逃してはならない問題の焦点は、次のような学校の実態にあります。

①朝鮮学校が学外の政治団体である朝鮮総連の管理・指導下におかれ、各学校の教職員の中に朝鮮総連の組織の他、北朝鮮を支配している朝鮮労働党の日本国内の非公然組織である学習班(かつて「学習組」と称していたが、現在は「学習班」と改名している。以下引用文中を除き、「学習班」と記す。)が組織され、事実上学校を支配しています。

②初級学校4年生から中級学校卒業までの間、学校は生徒全員を少年団に入団させ、クラスは少年団の分団として活動させ、課外活動も少年団の活動として行なっています。学校には朝鮮総連から送り込まれた少年団指導責任担当教員が配置され、生徒指導にあたり、北朝鮮の現権力者への無批判な絶対的忠誠心を育てています。これは子どもたちへのマインドコントロールに当ります。

③高級学校と大学校では、学校が生徒・学生全員を在日本朝鮮青年同盟(朝青)に加入させ、クラスや課外活動も朝鮮青年同盟の活動として行なっています。ここでも、朝鮮総連から送り込まれた青年同盟責任指導担当教員が配置され、生徒指導にあたっています。そのうえ、将来の学習班の候補者となる生徒・学生を熱誠者として育て、非公然に熱誠班に組織して心身両面の訓練を行い、「チュチェの戦士」に育成しているのです。

そして、一般的なマインドコントロールを超えて、朝鮮総連の密かな指示にしたがって、目的に合致した生徒・学生を選び出して学習組・朝鮮総連の要員・後継者として抱き込むことさえ行なっています。

④朝鮮総連や朝鮮青年同盟は金日成や金正日の指示や発言を「お言葉(マルスム)」と奉り、その指示を無条件に実行することを使命としています。朝鮮総連の最高指導者許宗萬は朝鮮大学校評議会で大学幹部を指導したとき、「敬愛する将軍様は1994年5月6日のお言葉で『(学生を)チュチェの世界観、首領観、民族観を人生観化した革命家、確固とした青年の中核をしっかりと育てなければならない』とおっしゃった。」と指示しています。

さらに「教職員の中に主体の思想体系、領導体系を徹底的に打ちたて、将軍さまのお言葉を無条件貫徹する革命的気風を打ち立てなければならない。」と述べ、「敬愛する将軍様のお望みどおりの大学とする」ことを求めています。
ここに朝鮮大学校を頂点とする朝鮮学校全体の本当の目的が示されています。
朝鮮青年同盟の規約は、第一条で「在日青年学生たちが主体の世界観をしっかりと樹立して、真の愛族愛国思想で武装するための様々な形態の教養事業を幅広く」行い、「すべての活動を総連の指導の下で行なう」と定めています。

⑤金日成の思想だというチュチェ思想の内容は「人間があらゆるものの主人であり、人民大衆は歴史の主体である」といいながら、その主体になれるのは金日成・金正日の指導に従ったときだけであると説きます。そして、人には肉体的生命より大切な社会的政治的生命があり、それは社会的政治的集団の一員となって領袖と組織的、思想的に結合することで得られる。大切な社会的政治的生命を人びとに与えるのは、社会的政治的集団の最高頭脳である領袖であり、その指導のもとにあってこそ、人は真の生きがいと幸せを得ると主張します。このように、チュチェ思想は人々が主人だといいながら、実際の主人は領袖一人であり、人々はその指示にしたがって生きるように説くのです。ここにチュチェ思想の危険なカルト的性質(絶対者への忠誠心を植え付け、特異な教義に無批判に従わせる心理を作り上げること)が現れています。

⑥金日成や金正日の演説や談話である「お言葉」の核心は次のような指示です。
 「教員のなかに党の唯一思想体系の確立していない者が、一人もいてはならない」(金日成)。
 青年は「チュチェ思想を確固たる信念とし、いつどこにあってもチュチェ思想の要求どおりに思考し行動し、ひたすらチュチェ思想の要求どおりに働き、生活すべきです」(金正日)。
このように、青年をチュチェ思想で「一色化」することを赤裸々に指示しているのです。

⑦2012年1月にピョンヤンに行き、「迎春公演」の舞台に出演した東京朝鮮学校の生徒は、「将軍さまの遺訓を守って金正恩先生だけを固く信じ、従います」と決意を披露しました。演技と割り切っているのならまだいいのですが、本気でそのように思っている子供たちが育っているとしたら、教育ではなく、特定の人への精神的隷属を作る「カルト的洗脳である」と言わねばなりません。

 初級学校6年の教科書『金日成元帥様の幼い頃』第23課「父なる元帥様に、限りなく忠実な真の息子・娘になろう」には、次のように書かれています。
「少年団員たちは、父なる元帥様の教えならば、水火をいとわず、最後までやり通すと言う固い決意をしなければならない。
 少年団員たちは、敬愛する首領金日成元帥様に対して、限りなく忠実な真の息子・娘に、そして、元帥様を自分の生命をかけて保衛する朝鮮革命の頼りがいのある働き手に育たなければならない。」

 高級学校の歴史教科書では、朝鮮戦争が金日成の攻撃命令で始まったことを教えず、韓国が攻撃してきたと史実と反対を教えています。拉致問題では北朝鮮政府の責任や被害者救済を語ることなく、「反北朝鮮・排外主義をあおっている」と述べています。アウンサウン廟での韓国首脳への爆破テロは記述せず、大韓航空機爆破テロを「南朝鮮旅客機失踪事件」と称し、「南朝鮮当局」によるでっち上げと述べて、金正日が工作員を使って爆破したことを偽っています。

⑧以上のような朝鮮学校の教育は民族教育からも、公教育からも大きく逸脱した教育であり、その核心の目的は「青少年に、党と領袖にたいする忠実性を革命的信念と信義としてうえつけること」(金正日)にあります。

 チュチェ思想の世界観で「一色化する」ことは朝鮮民族の民族教育ではありません。史実を偽って教え、現権力者への絶対的忠誠心を育てることは、民族教育でもなければ、公教育でもありません。教育基本法第2条、第7条に定めた「幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養う」「個人の価値を尊重し」「自主及び自律の精神を養う」ことに反します。さらに第7条の大学の自主性、自立性の尊重にも反します。

⑨朝鮮総連は朝鮮労働党の日本国内組織である学習班を核にした、金日成・金正日の指示を「お言葉」として奉り、北朝鮮政府の方針を日本で実行する政治団体です。
 朝鮮青年同盟は「チュチェの世界観を樹立し、朝鮮総連の指導の下に北朝鮮政府の政策と朝鮮総連の決定を執行し、組織動員する」(朝鮮青年同盟規約)「青年学生の政治組織」(許宗萬朝鮮総連議長の発言)です。

 朝鮮総連、朝鮮青年同盟と一体化し、朝鮮労働党の思想であるチュチェ思想を教える朝鮮学校は、教育基本法第14条「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。」に反します。
 法律論としては各種学校である朝鮮学校には、教育基本法のこれらの規定は適用されません。そこが朝鮮学校側の狙いなのです。日本の小中高校大学に相当すると一方ではいいながら、小中高校大学に求められている「法律で定める学校」としての資格要件を免れ、青少年の健全な育成に必要な条件を守らず、特定の人物と思想への精神的隷属を作るカルト的目的を遂げようとしているのです。

⑩チュチェ思想だけを信じ、金日成・金正日への絶対的忠誠を強いる特異なカルト的教育内容をもった現在の朝鮮学校は、民主主義と人権を基本とする日本社会が支援するべき対象ではありません。
 ましてや、日本の政府や地方自治体が財政支出をして支援することなど、けっしてあってはなりません。

⑪一時は4万5千人いた朝鮮学校の生徒数は、2009年には8千500人にまで減少し、今では5000~6000人にまで減ってしまっています。朝鮮学校は、すでに在日朝鮮人から見放された学校です。だから朝鮮総連は、日本政府や自治体から財政支援を獲得して、朝鮮学校を維持しようと必死なのです。

⑫2012年6月1日、大阪では朝鮮学校を支援しようとする人たちが「大阪朝鮮学園支援府民基金」を設立しました。その趣旨文を読むと、「民族の言葉や文化を学び、豊かな人間性を育ててきたのが朝鮮学校です」と述べています。彼らは朝鮮学校の実態を隠したまま、あるいは何も知らないで、支援を呼びかけています。

 趣旨文には「朝鮮学校の子どもたちに笑顔を!」と副題がついています。朝鮮学校が偽りの実態を正し、子どもたちに金日成・金正日だけを信じ、従わせる教育と手を切ってこそ、子どもたちの笑顔を本物にすることができ、私たちは安心してその笑顔に拍手することができるのです。
 朝鮮学校を支援する人たちは、朝鮮学校がPRしている表面の姿だけで教育の実際を判断するのではなく、ここで指摘した問題点についてぜひ検討し、見解を表明していただきたいと思います。問題の本質は朝鮮学校と学習組、朝鮮総連、朝鮮青年同盟、熱誠班、少年団との関係であり、そこで行なわれているチュチェ思想の教育と生徒指導の内容です。

 朝鮮総連と朝鮮学校は、「表の世界」と「裏の世界」を持っています。彼らが知らせようとしているところだけを見ても、実態を知ることはできません。彼らが隠そうとしている本当の目的と教育の内容を調べることで、朝鮮学校が民族教育でもなければ公教育でもなく、青少年の精神的成長に有害で危険な、教育基本法に違反したものであることが分かります。(以下略)

参考映像
平壌にて金正日、金正恩を崇拝する朝鮮学校の子供たち
http://www.youtube.com/watch?v=NpKhgWuzerU&list=PL01ECC6BE9EC57ADC&index=3&feature=plpp_video


守る会パンフレット「朝鮮学校の秘められた目的・知られざる実態」発行
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00921

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