【アクション】中国:チベットの拘禁僧侶の健康が懸念 : アムネスティ日本

最新情報:2014年1月28日 (更新情報)
更新履歴:2014年1月23日
国名:中国
対象者:カルマ・ツェワン (男性)
期限:2014年3月 5日
配信日:2014年1月28日
UA No:004/2014

高名な僧侶、カルマ・ツェワンさんの健康についての懸念が広がっている。12月6日に中国南西部、四川省成都市で公安当局者に拘束されて以来、家族や弁護士との接触が許されていない。当局の姿勢に抗議して拘禁された16人の支持者たちはその後釈放されたが、カルマ・ツェワンさんは収監されたままである。

出張で成都市にいたときに逮捕された後、カルマ・ツェワンさんは、チベット自治区チャムド(昌都)県の拘禁センターに拘束されたままである。家族は何度か面会しようとしたが、許可されなかった。カルマ・ツェワンさんは肝炎にかかっている。家族は拘禁センターの職員に薬を渡すことはできたが、本人にわたったかどうかは分からない。また、必要な治療を受けているかどうかも不明である。

カルマ・ツェワンさんは青海省玉樹(ジェクンド)チベット族自治州嚢謙(ナンチェン)県にあるチャパ僧院(公雅寺)の僧院長を務め、人びとの信望は厚い。拘禁後の12月10日には、チャパ僧院の僧侶ら600人以上が、僧院長の写真が載った旗をかかげ、釈放を求めるスローガンを唱えながら、デモを行った。嚢謙(ナンチェン)県当局者は、デモに参加した僧侶たちに、「抗議を中止しなければ、カルマ・ツェワンさんの罪はもっと重くなるぞ」と脅した。デモを中止したにもかかわらず、12月20日と22日に、計16人の僧侶が拘束された。その後、起訴されることなく釈放された。

弁護士によると、カルマ・ツェワンさんは「国家の安全を脅かした」容疑で拘束されているが、具体的に何を指しているか不明だという。平和的な手段で政府を批判した人たちを投獄したり、表現の自由を抑圧するために、当局者はこの罪状を濫用している。2008年の大規模な抗議行動の後、チベット僧侶が中国当局の弾圧対象にされてきた時期に、カルマ・ツェワンさんの拘束が始まった。

背景情報

カルマ・ツェワンさん(38歳)は、青海省玉樹(ジェクンド)チベット族自治州嚢謙(ナンチェン)県にあるチャパ僧院(公雅寺)の僧侶だ。チャパ僧院はチベットの主要僧院のひとつで、僧侶300名、尼僧200名、子ども僧100名が修行している。この僧院は毎年、壮大な「世界平和のための祈りと供養」を主宰し、何万人ものチベット仏教信者が集まる。

中国支配に反対する2008年の大規模な抵抗運動以来、中国はチベット地域における抑圧を強化し、軍事的にも治安上でも地域住民を弾圧してきた。当局はまた、チベットの人たちが自民族教育やダライ・ラマを否定し、中国共産党を支持するよう強制している。主たる弾圧の対象は、僧侶である。支援団体の「チベット国際キャンペーン」によると、2009年2月27日から昨年12月19日までの間で弾圧に抗議して焼身自殺したチベット人は、125名にも及ぶ。


アクションしてください。
英語もしくは日本語で、アピール文を作り、航空書簡、ファックス、Eメールのいずれかで、できるだけ早く送ってください。以下の文面内容と英文例をご利用ください。

・カルマ・ツェワンさんが家族と自分で選んだ弁護士に面会し、必要な治療が確実に受けられるよう当局に要請する。
・カルマ・ツェワンさんと16名の僧侶が拷問や虐待を受けないことを保証するよう当局に求める。

宛先
Director of Tibet Autonomous Region Public Security Bureau(チベット自治区公安局長)
Li Zhao Tingzhang
Xizang Zizhiqu Gong’anting
26 Linkuodonglu
Lasashi 850000
Xizang Zizhiqu
People’s Republic of China
書き出し: Dear Director

コピーの宛先:
Li Keqiang Guojia Zongli(首相)
The State Council General Office
2 Fuyoujie, Xichengqu
Beijingshi 100017
中華人民共和国
Fax: +86 10 65961109
Email: kf@people.cn

※アピール例文はアムネスティのサイトでご確認ください。


中国:チベットの拘禁僧侶の健康が懸念 : アムネスティ日本
http://www.amnesty.or.jp/get-involved/ua/ua/2014ua004.html

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