香港学生が「授業ボイコット」宣言、選挙制度改革で中国に決定撤回を要求 : MSN産経ニュース

2014.9.22 22:57

 【上海=河崎真澄】香港で22日、次期行政長官選挙に民主派の立候補を認めない決定を下した中国に反発した大学生らが、授業ボイコットによる抗議活動を始めた。学生団体によると、大学や専門学校など21校から約1万3千人が参加した。香港紙、蘋果日報(電子版)は香港学生運動として過去最大になると伝えた。学生側は「決定撤回」を求めているが、中国は「撤回はあり得ない」と態度を硬化させている。

 学生らは要求が認められない場合、さらなる抗議活動を展開する方針。また民主派の住民団体は、大群衆で金融街の中環(セントラル)を占拠する抗議を10月1日に強行する構えだ。

 学生らの抗議がエスカレートすれば、治安維持を理由に中国側が何らかの強硬手段をとる恐れもある。

 学生団体の香港大学生連合会(学連)は22日、香港中文大のキャンパスで集会を開き、まず5日間の授業ボイコットを宣言した。宣言では、2017年次期長官選で一定の住民支持があれば誰でも立候補でき、1人1票を投じられる「真の普通選挙」導入を求めた。

 また、親中派の現職長官である梁振英氏に対し、学生との直接対話を求める一方、高官らとともに辞任を要求する場面もあった。

 26日には一部の高校生も授業をボイコットする。

 さらに大学教員約380人が授業ボイコットを支持する声明を発表し、期間中に教室の外で、民主主義に関する“講義”を学生向けに行う意向も表明した。

 香港は1997年の中国返還後も「一国二制度」で高度な自治を保障されており、普通選挙の導入も決まっていた。しかし中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会が8月31日、民主派候補を排除する制度改革案を採択したため香港で反発が広がった。

 ただ、全人代の張徳江常務委員長は19日、北京を訪れた香港の親中派の代表団に、授業ボイコットや「中環占拠」で中国の決定が変わることはあり得ないと断言。さらに香港当局は「中環占拠」を違法として、民主派団体が行った10月1日のデモ申請を却下した。


香港学生が「授業ボイコット」宣言、選挙制度改革で中国に決定撤回を要求 : MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140922/chn14092222570008-n1.htm

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