中国当局の無期懲役判決に抗議し、イリハム・トフティ氏の即時釈放を求める声明文
9月23日、中国当局はウイグル人学者イリハム・トフティを、国家分裂罪の罪で無期懲役を宣告した。トフティ氏はこれまで、中国の憲法が認める正当な権利として、各民族の自治権、信仰の自由、何よりもウイグルの平和を訴えて言論活動を行ってきた。トフティ氏を逮捕する法的根拠は全くなく、しかも無期懲役という形で、良心の声を獄中に封じ込めるのは許されない行為である。
この8月ヤルカンドで発生したウイグル人虐殺をいまだに中国当局は隠ぺいし、情報を遮断して今もなお軍隊まで動員した弾圧を継続している。この民族虐殺と、トフティ氏への言論弾圧は、中国政府が自由や人権の価値を認めず、法治の原則すら守らないことを逆に世界に明らかにしたものだ。
日本政府は中国との対話の必要性を示したと報じられている。外交交渉や経済、文化面の交流を私たち日本ウイグル協会は全否定するものではない。しかし、日本はアジアの民主主義国家として、隣国中国での人権弾圧や自由な言論への迫害を看過すべきではないはずだ。日本ウイグル協会は、法の支配、民族文化の尊重と自決権など、国際社会の普遍的価値観を共有する国家、団体、そしてすべての人々と共に、イリハム・トフティ氏を直ちに釈放せよという声を、同氏が自由の身となるまで訴え続けることを誓うと共に、中国政府と国際社会に以下の4点を要請する。
1、中国政府は直ちに今回の不当判決を取消し、イリハム・トフティ氏を釈放せよ。
2、中国政府はヤルカンド他、ウイグル全土で繰り広げている人権弾圧や不当逮捕を直ちに中止し、全土に国際社会の人権査察団を受け入れよ。
3、国連は直ちに人権査察団を派遣し、ウイグル全土の人権弾圧を調査し、中国政府に弾圧の中止と被害者への謝罪と補償を要請せよ。
4、日本政府並びに外務省、また経済諸団体は、中国との対話や交渉の際、イリハム・トフティ氏の即時釈放を、人権外交の一環として強く要請せよ。
2014年9月26日
日本ウイグル協会 イリハム・マハムテイ
※PDFファイル
中国当局の無期懲役判決に抗議し、イリハム・トフティ氏の即時釈放を求める声明文
http://uyghur-j.org/statement/20140926_ilham_tohti_jua.pdf
中国当局の無期懲役判決に抗議し、イリハム・トフティ氏の即時釈放を求める声明文 : 日本ウイグル協会
http://uyghur-j.org/japan/2014/09/20140926_ilham_tohti_jua/