【アクション】チルーTシャツ「チベットの自然と野生動物を守ろう」 : Students for a Free Tibet Japan

チルーTシャツ
チベットの自然と野生動物を守ろう

中国政府の開発により脅かされているチベットの生態系を守るため、チベット人による取り組みが始まっています。しかし中国政府の厳しい弾圧下ではチベット人自身のこうした取り組みも制限されています。SFTはチベットの人権状況の改善と文化の保護とともに、チベット人が主体となったチベット高原の生態系保護も支援しています。ぜひチルーTシャツを着て、チベットの自然保護を応援してください。

※デザインや申込方法はSFTJapanのサイトをご覧ください。
http://www.sftjapan.org/nihongo:chiru-tshirts


危機にさらされるチベットの野生生物 チルーとは?

チルーは、哺乳綱ウシ目ウシ科チルー属に分類される偶蹄類。本種のみでチルー属を構成する。別名チベットカモシカ。
学名:Pantholops hodgsonii
分類階級:種
上位分類:Pantholops

都市計画、中国中産階級の流入による街の高級化(貧困層の追放)、高速道路や鉄道などのインフラ開発、遊牧民の強制定住化政策、中国当局による土地の没収に伴うフェンスによる土地の囲い込み――中国政府によるこれらの政策は、高原を移動しながら存在してきた野性動物の生態をおびやかし、その数は着実に減少の一途をたどっています。
代表例は『チルー』とよばれるチベットカモシカです。チルーは「チベット高原のエコシステムをもっともよく象徴する動物であり、その季節移動(冬を過ごす場所から、子どもを産み育てる場所への移動)は、生態学的な観点から地球上においてきわめて貴重な例」とも言われています。
けれども、かつては15000グループも生息していたチルーは、今や1000グループ程度に激減しています。その毛皮がシャトゥーシュという高級帽子用に高価で取引きされたため、1990年代にはさかんに密猟が行われました。2003年には国際自然保護連合(IUCN)によって「絶滅の恐れのある生物種のリスト(レッドリスト)」に指定され、また、ワシントン条約の付属書リストにも記載されています。
今日、チルーは保護区に閉じ込められている状態ですが、その保護区はチルーが昔から季節移動で動き回っていた地域のすべてを含んでいるわけではありません。高原に横行する密猟者の取り締まりにも、ほとんど訓練を受けておらず装備も不十分な要員やボランティアが従事している状態です。

青海チベット高速道路や青蔵鉄道が開通して以降は、チルーを始めとする高原の野生動物が車両や列車との接触や衝突によって命を落とす危険性が指摘されています。特に、絶滅危惧種に指定されている哺乳動物の場合、車両との衝突事故による致死率の高さが種の生息数に深刻な影響を及ぼしていることが、米国の研究機関によって確認されています。
こうした危険性に対して、青蔵鉄道では特にチルーを意識した「野生動物移動通路」を設けていますが、全長1956キロメートルのうちわずか33ヵ所のみにとどまっています。これは、他国における環境保全活動地域と比べて極端に少ないといわざるをえません。
たとえば、カナダのバンフ国立公園では、園内の75キロの高速道路沿いに22ヵ所の動物用地下通路を設けています。これに対し、青蔵鉄道路線では、60キロごとに一ヵ所しか通路が設定されていません。
しかも、青蔵鉄道は動物達の移動ルートや移動の規模などについての研究や調査データが十分に行われていない状態で建設が進められたため、動物用通路が本当に必要な場所に設定されて適切に機能しているとは言いがたく、生態系の保護に対する実際の効果については疑問視する声があがっています。


チルーTシャツ「チベットの自然と野生動物を守ろう」 : Students for a Free Tibet Japan
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