現在、香港の自由を守ろうとする市民・学生に対し、無慈悲な弾圧が行われています。学生・市民の要求は、本来中国共産党政府自身が認めていたはずの一国二制度を踏みにじる、逃亡犯条例改正案(民主化運動家をはじめ、中国共産党の支配に反対したり不利益をもたらす人を香港から本土の独裁政権に無条件で引き渡す恐れ)に抗議する正当な運動です。
しかし、中国共産党の圧力により、香港政府は、正当な市民・学生の抗議運動に対し、催涙ガス、ゴム弾などによる弾圧を開始しており、このままでは第二の天安門事件を招きかねない状況です。1989年、民主主義を求める北京の学生・市民が虐殺された悲劇を、私たちは再び目撃しなければならないのでしょうか。
わたしたちアジア自由民主連帯協議会は、アジアにおける自由と民主主義の確立を目指す団体として、香港で自由と民主主義を求める学生、市民に心からの連帯を表明します。そして、世界の民主主義諸国、そして自由と民主主義の価値を信ずるすべての人々が、中国共産党独裁政権に、抗議の声を共に上げることを求めます。
そして、この6月末に、G20がここ日本で開催される予定です。日本政府は、人権外交の原則にのっとり、G20の成功のためにも、中国共産党政府に対し、人権弾圧の停止、香港における民主主義の尊重を求めることこそが、アジアにおける自由民主主義国日本の取るべき態度であるはずです。
現在の中国では、民主化運動への弾圧、天安門事件の隠蔽、ウイグル、チベット、モンゴルなどにおける事実上の民族ジェノサイドなどが横行しています。G20の場でこれらの人権問題を習近平主席に対し突きつけることこそ、現在弾圧下で苦しんでいるすべての人々への励ましであり、真の意味での未来の日中友好ではないでしょうか。
アジア自由民主連帯協議会は、以下の3点を、中国共産党政府並びに日本政府に求めます。
1、中国政府ならびに香港政府は、学生・市民の正当な要求を受け入れ、一国二制度に違反する逃亡犯条例改正案を撤回してください
1、中国政府はあらゆる香港への政治的圧力を停止し、香港政府は暴力的な弾圧を停止してください
1、日本政府は香港市民の正当な要求を支持するとともに、G20において、中国共産党の様々な人権弾圧、民族ジェノサイドの即時停止を求めてください
2019年6月14日
アジア自由民主連帯協議会
会長 ペマ・ギャルポ