ウイグル関係内部文書「職業技能教育訓練センター工作のさらなる強化と規範化に関する意見」翻訳

国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)https://www.icij.org/ が入手された中国語文書、「職業技能教育訓練センター工作のさらなる強化と規範化に関する意見」の翻訳です。
ボランティアの方に日本語訳していただきましたので、ご覧ください。
日本語訳のPDF版はこちらです。日本語訳PDF
 
https://www.documentcloud.org/documents/6558509-China-Cables-Telegram-Chinese.html
原文の中国語PDFは上記リンクに掲載されています。
なお11番目の「多包一」は、前後の内容から考えると、たぶん拷問のことを指しているのではないかと思われます。

アジア自由民主連帯協議会
 



 
〔通達文書のタイトル〕 自治区機関発電
送信元 自治区党委員会政法委 署名捺印者 朱海侖
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職業技能教育訓練センター工作のさらなる強化と規範化に関する意見
〔宛先〕 イリ・カザフ自治州党政法委及び各地、州、市党委政法委員会:

「組合拳〔組み合わせ拳法〕」と「三仗一戦〔三種の武器で戦う〕」をもってテロとの戦闘を安定して続けるためには、重要人物に対して無料の職業技能教育訓練を展開することが、戦略的で重要かつ長期的な手段である。
自治区党委員会の関係部署による意志決定の取り決めを徹底的に実施し、職業技能訓練センター(以下、訓練センターと称する)の任務をさらに強化し、標準化し、訓練場所の安全を確保して教育と訓練の質を向上させ、主要人物を最大限に教育し、救出し、保護し、そして新疆全土の長期的な安定を促進するために、関連する法規に従い、前期に出した教育・訓練指導ガイダンス第12条に基づき、以下のような意見を再提出する。

一、訓練場所の絶対的な安全確保


1、人的、物理的、技術的防御法の組み合わせによる防御法を堅持し、脱走、トラブル、地震、火災、および伝染病予防の措置を厳格に実施する。警官が銃を持って研修者ゾーンに立ち入ることを厳しく禁じる。脱走、騒乱、職員への襲撃、異常死、食品事故、重大疫病の発生を決して許してはならず、訓練センターの絶対的な安全を確保する。
2、脱走防止。区域内分離と部門管理を堅持し、フロントゲート前の警察署、病院内警備員詰所、監視塔、警備所、巡回ルート等の設置を完全にし、外部との隔離、内部での分離、防護と防衛、および安全通路等の設備を完全にする。セキュリティ機器、セキュリティ装置、ビデオ監視、ワンタッチアラーム等のデバイスの適切な機能を確保する。
出入りする人間、車両、物品の厳格なセキュリティ・チェックシステムを設け、車両の進入を厳しく制御する。病院に駐車する必要のある車両の場合、車両の全面を内側に向けて駐車し、施錠されていなければならない。
施錠は厳格に行うこと。宿舎のドア、廊下のドア、および建物のドアは二重ロックにして二人で行い、すばやく開閉しなければならない。授業、食事、トイレ、入浴、診察、家族との面接時に発生する脱走を防ぐために、研修生の行動は厳しく管理する。研修生が休暇を願い出たときには厳格に対処し、病気などの特別な状況で訓練センターを離れる必要が出たときには、必ず同伴者が付いて監視しなければならない。
3、騒乱防止。重要人物、部所、時間帯、物品のチェック・システムを作って運用し、教室や宿舎などで違反行為や異常な状況をすみやかに発見し、常に研修生の思想や尋常ではない心理を推定し、これを取り除く。研修生が共謀して騒動を起こすことを防ぐため、情報提供の任務を持つチームを組織して秘密裏に配置する。
研修生は屋外での労働に参加することはできない。また、定められた活動以外で外部に連絡する
ことはできない。研修生が携帯電話を持つこと、あるいは研修生が使用するために職員が携帯電話を貸すことは厳禁で、職員が研修生と個人的に接触して内部で共謀することを厳重に防止する。
宿舎や教室の監視ビデオは、担当警備員がリアルタイムで監視し、詳細を記録し、疑わしい状況を即座に報告できるように、全体を映して死角のできないように設置しなければならない。
4、地震災害防止。新たに建設される建物は耐震基準に厳密に従って設計および建設されなければならない。既存の建物の改修および拡張には耐震性を十分に考慮しなければならい。訓練センターの建物は、耐震性と安全性の定期的チェックがなされる必要があり、補強が必要な場合はすぐに補強しなければならない。地震時の危険回避能力を高めるために、職員と研修生に対して地震災害の予防と回避に関する教育を強化する。
5、防火。訓練センターではあらゆる火災の危険を発生源から除去するために、可燃物の持ち込みと直火の使用を厳しく禁じる。電気、ガス、石炭の使用に際する安全管理を強化し、厨房にガス警報器と緊急遮断装置を設置する。定期的に、避難通路、非常口、安全標識、防火設備、および電気配線の点検を行い、防火に関する教育を強化する。
6、伝染病予防。インフルエンザ、腸チフス、疥癬、結核等の伝染病予防、健康チェック・システムの整備、診療所設置、医療スタッフ・薬品・医療機器の確保、重大疾病患者の転院治療システムの構築に重点を置く。
研修生個々の衛生状態を把握し、薬物使用者やエイズ等の伝染病患者は隔離して居住させ、一般の研修者とは別の教室での研修を行う。伝染病予防のための定期的消毒システムを整備する。
食品調達、加工、保管、輸送の安全監視の基準を作り、見本用食品の保存システムを構築し実行する。1000人以上の研修者を擁する訓練センターでは、食品の安全検査と衛生管理および防疫作業を行うため、専任者を常駐させるように手配しなければならない。
7、当直・待機勤務強化。24時間の監視任務・待機勤務制度を厳格に運用し、日常のリスク調査・判定メカニズムを構築し、隠された危険の定期的な調査を実施し、セキュリティの抜け穴を即時に遮断する。共同防衛パトロールシステムを厳格に実行し、周辺警察署等との協調連動メカニズムを整備する。「五防」要求に従って、緊急時対応計画を個別に策定し、実戦訓練を強化し、重大事件が発生した場合には、すぐさまその場で迅速かつ断固たる処置をとる。
 

二、教育訓練の質の向上


8、「三学」の堅持。毎日、中国語・法律・技術を集中して学習する。中国語の学習を主な履修課程として、時間、内容、質を確保する。法律と技術の授業では中国語を使用し、日常生活では徐々に中国語でコミュニケーションをとるようにし、「脱極化〔脱過激思想化〕」の内容等を中国語学習の中に取り入れる。 研修生の中国語水準と教養水準に応じたクラス編成を行い、クラス別教育を実施する必要がある。「班班通」ビデオの教育モデルを促進する。教育研究を強化し、教育計画を策定し、討論、意見発表、作文のための主題を組み立て、積極的向上心を持たせるための奨励・誘導の仕組みを作り上げる。
9、教育の保障。各地州市は、中国語教育用教材を編集し、実際の教育に従って常に修正し完成さ
せる責任を負う。レベル分けされ分類された教科書と補助資料は、統一教科書として地州市の教育管轄部門によって検討およびチェックされなければならない。
中国人教師の採用を増やし、際だった中国語能力を持つ研修生の中から優秀な者を教師として選任し、給与を支給することができる。教室不足の問題を解消し、新しい教室の建設と拡張工事を加速させ、生徒が毎日教室で学習できるように努力しなければならない。
10、試験の強化。ペーパー試験と口頭試験の組み合わせを堅持し、週に1回の小試験、月に1回の中間試験、季ごとに1回の大試験の試験システムを確立し、学習の進捗状況をその場でチェックする。地州市教育局は、試験問題の採点とレベル分けを担当する。
テストの点数、特に国語〔中国語〕の成績は研修生のファイルに記録され、教育と訓練の効果の評価と、学生がコースを修了したかどうかを判断するための主要基盤を作るために用いられる。
11、思想教育。個別に会話するシステムを確立し、研修者の思想動向をすぐに把握し、思想の矛盾を取り除き、良からぬ意欲から遠ざける。積極的に広報などの活動をし、健康的でやる気を起こさせる雰囲気を作り、研修生自身が過去の行動の違法性、犯罪性、危険性を深く理解して、後悔の念と告白を行うように促す。
心理カウンセリングに焦点を当て、心理的矯正教育が重要な役割を果たすようにする。曖昧な理解、不満な態度、または対立する感情を持っている者に対しては、教育管理幹部の「多包一〔多数が一人を引き受ける〕」等のやり方を取り入れ、最も厄介な問題である思想転化教育を大がかりに展開し、良好な結果に到達することを確実にする。
12、養成教育〔良好な生活習慣を身に付けさせる教育〕。養成教育を変革教育の重要な内容にし、日常生活、衛生、礼儀作法、儀礼教育から始める、厳格な生活管理指導制度を作る。管理取り締まりと習慣づけを強化し、研修生の健康状態を良好にし、礼儀にかなった行為、規則や命令に従う行為、団結・友愛の行為を習慣づける。研修生の衛生管理を強化し、適時の散髪、ひげそり、着替えを保証する。週に1?2回の入浴時間をつくり、良い生活習慣を身に付けさせる。
13、家族教育。手紙、電話、ビデオ、ビデオチャット、面会、共に食事をすることを通して、研修生が家族や親せきと交流し感化するための仕組みをつくり、研修生が少なくとも週に1回は電話で、月に1回はビデオチャットを行い、家族と研修生に安心感を与えるようにする。
家族との会話のあとに思想に問題が生じ心情が変化することに注意を払い、もしそれらを発見した場合には、すぐに思想指導を行う。地元の学校と、双方向教育支援と双方向点数制度の確立を検討し、研修生への思想転化教育を促進する。
 

三、分類と点数制管理


14、分類管理。訓練センターに、非常に厳格な管理ゾーン、厳格な管理ゾーン、一般的な管理ゾーンを設定し、審査の状況に応じて、研修生を3つの管理ゾーンに配置し、それぞれ異なる教育訓練方法と管理システムを採用する。実際の行動と点数をもとに評定と審査を行い、研修生の教育管理レベルは動的に調整できる。研修生が訓練センターに入所し、あるいは出所する場合は、その情報は即座に公安の“一体化”プラットホームに記録する。
「1人1ファイル」の要求に従い、研修生の教育訓練ファイルを作成し、研修生の思想教育、学
習と訓練、規律の遵守などの面で現れる材料、賞罰やレベルの昇降などの情報が、すばやく正確にその中に収集されなければならない。
15、行動管理。研修生の学習、生活、活動の管理システムを詳細に制定する。研修生の日常生活行動規範を強化し、起床、点呼、洗顔、用便、部屋の整理整頓、食事、学習、就寝、ドアの閉め方などの行動規範と規律要件を盛り込む。違反した場合の懲戒、処罰を重くし、真剣で標準化された、秩序ある学習生活環境を形成する。
16、点数管理。各地にテストの評価と点数チェックの管理システムを作り、研修生の思考変化、教育訓練、および規則遵守等の状況に基づき、項目別評価と項目別点数管理を行う。
毎月1回の評定を継続し、月の評定を集計し年期の合計点数を作成、これを学籍ファイルに記録する。研修者の点数が教育訓練の効果を測定する基本情報となり、それらは賞罰、および家族の訪問に直接的な関係を持ち、点数に従ってレベル分類と差別化がなされ、管理者への服従、真面目な学習、真の思想転化を研修者に奨励する。
 

四、修了の評定・審査制度の運用


17、修了条件。 研修生の教育訓練点数に基づいた統一的標準値を設定し、研修生の修了決定を厳しく管理強化する。修了は次の条件を満たす必要がある。
(1) 研修開始時に比べて問題点が少なくなっていること。
(2) 少なくとも一年以上の研修を受けていること。
(3) 一般管理区域に属する研修生であること。
(4) 教育・訓練の合計点数と、思想転化・学業成績・規則遵守等の点数がすべて規定基準を満たしていること。
(5) 修了によるその他への影響がまったくないこと。
18、評価と承認。各研修センターは、党組織の書記の監督責任の下。研修生評価チームを設置し、修了条件を満たす学生の包括的な状況の予備評価を実施する。評価意見書をそれぞれに作成し、公安“一体化”プラットフォーム・システムのチェックで新しい問題が発見されなかった場合、県(市、区)職業技能教育訓練服務局に報告される。
その後、県(市、区)の職業技能教育訓練指導グループによる再評価を受け、最終的に地(州、市)の職業技能教育訓練服務局に最終評価のために報告し、地方委員会の同志の審査と承認に従い、研修生が集中訓練を受けるために修了前に技能向上クラスに参加するかどうかが決定される。
19、技能の向上。初期訓練プログラムを修了したすべての研修生は、3か月~6か月の期間、集中技能訓練のための職業技能向上クラスに送られる。各県は研修生用の環境を整えるために、専用の場所と施設を設置しなければならない。
訓練は研修生の就業希望と社会的ニーズに基づいて行われ、訓練修了後、できるだけ早く雇用が達成できるように、的を絞った技能訓練を実施しなければならない。そして心理適合教育、政策・法規教育を強化し、社会への統合を積極的に導くようにする。
20、就業支援服務。地県においては、“修了一批就業一批”の要求に従って雇用支援再定住計画を
策定し、研修を修了した者に就職先を用意し、就職希望者がスムーズに就職できるようにあらゆる努力をしなければならない。就業能力がなく生活が困難な者のために、基層下部組織〔草の根組織〕を調整して、彼らに対する支援活動を真剣に行い、実際的な困難を解決することが必要である。
21、フォローアップ教育支援。修了生のフォローアップ教育支援を強化するため、地元の基層下部組織がフォローアップ教育支援を行う責任を持ち、警察署と司法当局も含まれる。修了生は、1年間は監視ラインから離れてはならず、彼らの行動は適時把握されていなければならない。一人も漏れなく包括的にカバーするために、教育支援、管理の責任を厳格に果たさなければならない。
 

五、組織指導者と仕事保障の強化


………最も重要なことは、長期的に運用するための思想を確立し、地県党委員会が「最高責任者」となる制度を実行することである。地県両レベルで職業技能センターの指導チームを形成し、地県で職業技能教育センターチームを作り、地県党委員会書記がチームのリーダーを務め、公安、司法、教育、保健衛生の各部門が参加して、一致団結した力を形成しなければならない。
自治区編集の≪主要地(州、市)および県(市、区)における職業・技能教育訓練服務管理機構設立に関する通知≫に従い、地方レベルでの職業技能教育訓練服務管理機構を整え、人員編成、執務場所と執務条件を策定し、業務が効果的に実行され、完全に機能するようにする。
23、強力なチームの創設。最強の指導者、最強の幹部、最強の治安部隊を訓練センターに配置し、指導者チームと幹部チームの構築に力を入れ、政治的に強力で、行動力があり献身的で優れた任務遂行力を持つ教育管理の幹部チームづくりに力を入れる。これまでの職員は厳重な検査を受け、新しく選任された職員と共に訓練センターに配置される。
責任感が弱く能力の低いチームメンバーと教育管理幹部とセキュリティ担当者はすぐに調整して配置転換をする。政治思想の構築を実質的に強化し、幹部の教育、訓練、管理、監督を強化し、幹部の評価と配慮の動機付けの仕組みを確立し、幹部の全体的な質と専門能力を向上させる。
訓練センターの各管理ゾーンには党の指導、党の任務、党組織の影響が全体に及ぶように、個別の党支部を設置する必要がある。
24、保障の強化。各地において人材・資金の投入を増やし、教育訓練に必要な職員配置、経費の使用、および施設等の設置に対して、全力で保障を与えることが必要である。教育と訓練のための経費を年間予算に組み入れ、訓練生の食事基準を厳格にし、場所の建設と拡張行程を加速させ、訓練施設のセキュリティ施設と環境条件の継続的な改善を行わなければならない。
25、厳格な機密保持。職業技能教育および訓練センターの業務は政治性が強く非常にデリケートな部分を有している。職員の機密保持意識を強化し、政治規律と機密保持規律を厳しく実行しなければならない。携帯電話、カメラなど録音録画機器を教育管理区域へ持ち込み、インターネットに写真を自由に載せることを厳しく禁じる。関連する重要なデータを集めたり広めたり、外部に公開したりしてはならない。外部から来る人物……〔最終の9ページ目脱落〕

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