自由と民主主義を踏みにじる香港国家安全法に抗議し 日本政府に中国への制裁を求める声明文

自由と民主主義を踏みにじる香港国家安全法に抗議し
日本政府に中国への制裁を求める声明文

 7月1日、香港市民は前日に施行された「香港国家安全維持法」(国安法)に対し数千人の市民が抗議集会を行い、警察は360人を拘束したと報じられています。

 今回の国家安全維持法は、中国政府が国際的に約束したはずの一国二制度を事実上破棄するものです。これは中華人民共和国建国直後、チベット、南モンゴル、東トルキスタンに対して、その自治権を認めるという美名のもとに各地域を併合し、一切の自治を認めず事実上の植民地支配を行ってきた侵略行為が、香港においても行われていることに他なりません。

 この事態を看過していては、時間の問題で、香港も軍事的制圧下に置かれ、自由と民主主義は踏みにじられ、市民は恐怖政治の元生命の危機にさらされることでしょう。世界の自由民主主義諸国は、今こそ香港市民の立場に立ち、中国政府に抗議するとともに、国家安全法の破棄を求めなければなりません。

 私たちは以下の点を中国政府並びに日本政府に要請いたします。

1、中国政府は国際的な誓約であったはずの香港における一国二制度を守るために、直ちに国家安全法を破棄し、民主化運動への弾圧を直ちに停止せよ

1、日本政府は単なる抗議にとどまらず、中国に対する経済的な交流や支援などを停止する経済制裁の可能性を中国政府に通告ください。

1、日本政府は2022年に予定されている北京冬季オリンピックに対し、中国政府が香港、チベット、南モンゴル、東トルキスタンへの弾圧を停止しない限り参加をボイコットせざるを得ないことを国際的に発信してください

2020年7月9日
アジア自由民主連帯協議会
会長 ペマ・ギャルポ

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