カンボジア野党 キャンドルライト党副党首
タッチ・セター氏の逮捕に抗議する合同抗議声明
1月16日、カンボジア野党、キャンドルライト党副党首、タッチ・セター氏がカンボジア当局により逮捕されました。カンボジアは今年7月に総選挙を控えており、この時期の逮捕は野党への政治弾圧の一環である可能性があります。私たちは、自由と民主主義の原則から、セター副党首の早期釈放を強く求めます。
セター副党首は昨年12月1日、日本の衆議院第二議員会館にて、カンボジアの実情を報告されました。それによれば、カンボジアでは政府批判の言論は厳しく弾圧され、賃上げを求める平和的な労働運動にも暴力的なテロが行われています。
野党キャンドルライト党は、弾圧下でも民主主義の灯を消さないために、カンボジア救国党の流れをくむ人々で結成された党で、2022年の地方選挙にも多数の当選者を出して健闘しており、フンセン政権はこの党に対しても様々な圧力を加えています。
元々カンボジアの民主的な選挙は、1991年のパリ和平協定に基づき、1993年、自衛隊や民間ボランティアも参加した国際的な選挙監視団のもと行われました。このカンボジアに平和と民主主義をもたらした画期的な平和構築は、戦後の日本が大きな役割を果たした外交成果の一つです。パリ和平協定は外国のカンボジア難民の帰還、自由で民主的な選挙の実現が今後ともカンボジアで持続することをうたったものであり、現在のフンセン政権の行動は日本を含む国際社会との公約に反するものです。
岸田首相は昨年11月のカンボジア訪問の際、「来年7月の総選挙が自由・公正かつ国民の多様な声を反映した形で実施されることを期待する」と述べています。この期待はすでに裏切られかねない状況が起きている以上、日本政府が、カンボジアに対し、強い抗議の意思を示すことを求めます。
2023年1月18日
アジア自由民主連帯協議会
会長 ペマ・ギャルポ
キャンドルライト党 日本支部
在日カンボジア救国活動の会
利他利他有興会