中国で、ことしに入ってからチベット族が多く住む内陸部の地域で、住民と警察との衝突で死者が相次いでいるとして、8日夜、日本在住のチベットの人たちが、都内で犠牲者を追悼する法要を営み、中国政府に抗議しました。
法要は、8日夜、インドのダラムサラにあるチベット亡命政府の呼びかけで行われ、東京文京区の護国寺には、日本在住のチベットの人たちなど、およそ130人が集まりました。
中国内陸部の四川省のチベット族が多く住む地域では、先月下旬、住民と警察との間で衝突が相次ぎ、国営の新華社通信は、住民2人が死亡したと伝えています。
これに対し、チベット亡命政府は、警察がデモ隊に無差別に発砲し、6人が死亡したとしています。
法要では、チベット語と日本語で読経が行われるなか、祭壇に、過去1年余りの間に焼身自殺を図った僧侶らの写真が置かれ、参加者が追悼しました。
このあと、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所のラクパ代表が、「現地には軍の部隊が大量に配備されるなど、状況は本当に深刻です。日本や国際社会にもっと関心を持ってもらいたい」と述べました。
中国外務省は、チベット族の住民と警察との衝突について、「少数の不法分子が違法に集まり、破壊や略奪を行った」として、対応は正当だと主張しています。
東京でチベット犠牲者の法要 NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120209/t10015890841000.html
※ニュース映像があります。