SFT Japanはロサル(チベット暦新年元日)にあたる22日、チベットで続く焼身抗議の犠牲者と武装治安部隊の発砲で殺された被害者を悼むとともに、中国政府がこれ以上のチベット弾圧を続けないよう、国際社会の介入と国連での非難決議案採択を求めて、国連施設の前で座り込みと断食を行いました。同日午後には国連への要請書を手渡しました。また夕方には中国大使館前で抗議を行いました。
ONE DAY FAST at UN University, Tokyo
http://www.youtube.com/watch?v=G4oiiqssiRY
2012/2/22 チベットの犠牲者追悼と国際社会の介入を求めて座り込みと断食
http://www.youtube.com/watch?v=vqw7lMSKc7Y
国連に提出した請願「中国共産党政権によるチベットでの人権蹂躙を止めるため国連の人権理事会勧告を求める請願書」
http://www.sftjapan.org/nihongo:unpetition
中国共産党政権によるチベットでの人権蹂躙を止めるため国連の人権理事会勧告を求める請願書
チベットは1950年代より中国共産党政府による人権上の危機に面していますが、ここ1年あまりの状況は、これまで以上に極めて緊迫した局面にあります。
2009年2月に端を発する焼身による抗議は2011年3月以降急増し、亡命チベット人社会に伝えられた数は少なくとも23人(未確認情報を含めると26人)に上り、このうち、2012年に入ってから2月19日現在までのわずかな期間だけで10人(同13人)が焼身をはかる異常事態となっています。さらに、1月23〜25日には東チベットの複数の町で、武装警察や軍が住⺠に発砲し、チベット側に伝わる情報では計十数人が死亡、数十人が負傷、数百人が身柄拘束されました。
チベットのチベット人は、過去数十年の中国政府による身体的および精神的な弾圧に対して、信念と尊厳をもって抵抗しつづけています。チベット仏教とダライ・ラマ法王の教えのもとで、自由と人権を取り戻すために非暴力を貫いています。
これに対して中国政府は、「ならず者が火炎瓶で派出所を襲い、治安部隊に対して先に発砲した」などとでっちあげた作り話を国営新華社通信に報道させ、海外メディアの記者はもとより外国人旅行者もすべてチベットエリアから閉め出しました。携帯電話用インターネット網を切断、チベット人住⺠の自由な移動も禁じて徹底的な情報封鎖をはかり、現地の状況はほとんど伝わらなくなってきています。
次期国家主席と目される習近平氏は、人権状況の改善を求めた米大統領に対し「国情や歴史文化が違えば人権のあり方も違う」「社会安定のため必要な措置」などと、弾圧や虐殺を正当化して居直っています。
権力さえあれば、経済力さえあれば、白いものを黑く変え、真実を嘘で覆い隠すことが許されるのでしょうか?
どうか、閉ざされたふるさとで尊厳の抵抗を続ける同胞を助けてください。非暴力の抗議活動に参加した一般住⺠が銃で撃ち殺される国家犯罪を許さないでください。より良い来世を願い正規の旅券で一生に一度の巡礼に参加しただけの高齢者が数ヶ月の強制思想矯正キャンプに送られる強権横暴を許さないでください。チベットを見捨てないでください。
これまでに抗議の焼身をはかったすべてのチベット人について見落とされている、非常に重要な論点があります。焼身による抗議という彼らの決断は、自らの命を犠牲にこそすれ、武力弾圧する軍人であれ無辜の一般人であれ、中国人誰一人の命も奪ってはいないのだということです。それにもかかわらず、中国政府は「焼身自殺はチベット人を本物のテロ行為に向かわせることが狙いの自己破滅的なテロ行為にほかならない」と強弁しているのです。
チベット亡命議会は声明で「国際社会が平和を望むなら、非暴力で自由を訴える人たちにこそ関心を向けるべきだ。暴力的闘争が起きている場所にばかり関心を向け、暴力的闘争が起きている問題ばかり優先的に行動するなら、現在非暴力で訴えている人たちがいずれ暴力的闘争に追い詰められてしまうことになる」と訴えました。昨年、国連の人権理事会で、チベットの人権状況に関して実態調査が必要だとする見解が出されましたが、まだ実現されていません。チベットはまさに今、具体的かつ実効的な国際社会の行動を必要としているのです。どうか、今、行動を起こしてください。
私たちは、国連と国際社会に対して、次の3点を訴えます。
1.国連が主導して現地査察調査を実現し、チベットで実際に行われている事実を客観的に明らかにしてください。
2.国連人権理事会において中国政府のチベット弾圧を取り上げ、人権侵害を是正するよう勧告を出してください。
3.国連人権理事会においてチベットの人権状況を審議する特別会合を開き、文化、教育、宗教、言語の各方面での中国政府による文化的虐殺について非難決議を出してください。
チベット暦2139年水の龍の年正月元日
スチューデント・フォー・フリー・チベットジャパン
代表 ツェリン・ドルジェ
中国のチベット政策に国連の非難決議案を! 〜チベット人が座り込み抗議を行います – Students for a Free Tibet: 日本
http://www.sftjapan.org/nihongo:unuaction